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この記事でわかること
・塾なし家庭で起こりやすい「中だるみ」の正体と、その対策の考え方
・ChatGPTを使って家庭内模試を作り、現在地を見える化した実例
・家庭学習を気合いではなく「仕組み」で回すためのヒント
塾なしで受験勉強を続ける上で、いちばんの懸念は何か。
わが家では、ここまで学習計画や教材の整理をかなり丁寧に進めてきましたが、それでもやはり避けて通れないのが中だるみです。
たとえ専用の学習部屋があり、静かな環境が整っていたとしても、人はつい楽な方へ流れてしまいます。ましてそれが小学生なら、なおさらです。
大人でも「今日は少しだけでいいか」と思うのですから、子どもが毎日高い集中力を保ち続けるのは簡単ではありません。
その点、塾には強みがあります。
周りに一緒にがんばる仲間がいること。競争の空気があること。月1回の模試や週1回のテストなど、中だるみを防ぐ仕組みが最初から用意されていることです。
今回は、そんな塾なし家庭に起こった「ゆるみ」に対して、わが家がどう対応したかを書いてみます。
結論から言うと、かなり効いたのは家庭内で模試を回し始めたことでした。
5年生の終わり、わが家にも「緩み」がやってきた
時は3月。
卒業式も近づき、5年生にとっては「6年生を送る会」など学校行事での役目を終え、あとは卒業式で送り出すのみ。季節も冬の厳しさがやわらぎ、春休みが見えてくる時期です。
この「学年の切り替わり前」は、想像以上に気持ちが緩みやすい時期でした。
ChatGPTを家庭教師代わりにしながら勉強を進めているわが家でも、少しずつ変化が見えてきました。
平日の学習時間は減少傾向。休日も、親戚の急な訪問があったり、友人家族と日帰りでいちご狩りに出かけたりと、受験だけに集中できる環境を毎週用意できるわけではありません。
来年2月の受検まで、**「もう11か月しかない」と感じるか、「まだ1年近くある」**と感じるか。
この感覚の差が、そのまま行動の差になる――そんな時期に入っていました。
塾の「模試の仕組み」を家庭で再現できないか
そこで考えたのが、塾が持っている「中だるみ防止装置」を家庭で再現できないか、ということでした。
まず最初に取り組んだのは、四谷大塚の全国統一模試6年生の過去問です。
すでにある教材を使った方が、早くて確実だろうと考えたからです。
ところが、ここで思った以上に難航しました。
理由はシンプルで、私の選び方が少し背伸びしすぎていたからです。手をつけたのが6年11月の過去問だったため、全体の難度が高く、得意なはずの算数でもスムーズには進みませんでした。
「危機感を持たせる」のと「難しすぎて削る」のは、まったく別です。
この失敗で、模試にもちょうどよい難度設計が必要だと痛感しました。
ChatGPTに相談してみた
そこで、ChatGPTにかなり率直に相談しました。
内容を要約すると、こんな感じです。
塾なし・家庭教師なしで都立小石川中等を目指しているが、競争環境がない分、どうしても気持ちが緩みやすい。
6月の全国統一テストを中間目標にして、今の現在地を知るための4教科模試を作れないか。
できるなら、精度を上げるために必要な情報も知りたい。
これに対するChatGPTの返答は、かなり納得感のあるものでした。
まず、自宅模試は十分可能であり、むしろ塾なし家庭ではかなり有効だということ。
そして小石川対策としては、ただの知識確認ではなく、「四谷型の基礎学力」と「小石川型の思考力」を両方見るハイブリッド型にした方がよい、という提案でした。
さらに印象的だったのが、次の指摘です。
塾なし家庭の最大の敵は、才能不足ではなく「緩み」です。
だから模試を「危機感装置」として使うのが正解です。
これは本当にその通りだと思いました。
勉強時間が減ること自体も問題ですが、それ以上に怖いのは、自分の現在地が見えなくなることです。
かなり細かく情報を渡してみた
その後、学年、直近模試の結果、得意順、苦手単元、使っている教材、勉強時間、性格タイプ、6月目標などをまとめてChatGPTに渡しました。
特に役に立ったのは、昨年11月の全国統一模試の分析結果です。
この時点での4教科偏差値は47.0。
教科別では、社会52.6、算数48.0、国語47.0、理科43.4でした。
ただ、この数字だけを見ると厳しく見えますが、中身をよく見ると違う景色もありました。
国語は6月から大きく伸びていて、社会も安定。算数も土台は少しずつ育っている。一方で理科は分野ムラがあり、国語はまだ記述が弱い。
つまり、「全部だめ」ではなく、伸びる教科と立て直すべき教科がはっきりしている状態でした。
また、教材についてもかなり細かく伝えました。
算数はZ会グレードアップ問題集、算数プロジェクト40、塾技100。
国語はふくしま式、作文問題書きかた編・トレーニング編、わかる国語、塾技100。
理科と社会も、自由自在問題集と参考書、塾技をどう使い分けるかを整理した状態で共有しました。
そのうえで返ってきた結論は、かなり前向きなものでした。
6月の全国統一テストで偏差値55〜60は十分射程圏内。
ただし条件がある。
それは、教材を増やすことではなく、模試形式に慣れることでした。
問題は「教材不足」ではなく「出力不足」だった
ChatGPTの分析で特に納得したのはここです。
わが家は教材そのものは足りていました。
算数、国語、理科、社会、それぞれに役割のある教材があり、方向性も大きくは間違っていない。
でも、成績を引き上げる最後の壁になっていたのは、試験形式で出力する経験の不足でした。
普段の問題集は解けても、時間を区切って4教科を続けて解くと、別の弱点が見えてきます。
集中の持続、時間配分、読み違い、記述の空欄、途中式の整理。
こういうものは、日々の単元学習だけでは見えにくいのです。
だからこそ、今のわが家に必要だったのは「新しい問題集」ではなく、模試そのものだったのだと思います。
家庭専用の「現在地測定模試」を作成
こうしてChatGPTに、わが家専用の4教科模試を作ってもらいました。
形式は、四谷大塚系の基礎確認を軸にしつつ、小石川で問われる「根拠を見つけ、考え、書く力」も見えるようにしたハイブリッド型です。
国語40分、算数40分、理科30分、社会30分。
各100点、合計400点。
さらに、点数帯ごとの見方や、どこを重点的に見るべきかまでセットで設計されていました。
特に良かったのは、ただ点数を出すだけでなく、
- 国語は記述で空欄があるか
- 算数は整理して解いているか
- 理科は理由を言葉で説明できるか
- 社会は知識だけでなく資料から言えることを書けるか
というように、見るべき観点が最初から明示されていたことです。
実際にやってみた結果
そして、この模試を使って家庭内模試を実施しました。
結果は次の通りでした。
国語 77点
算数 45点
理科 77点
社会 90点
正直、かなり意外でした。
まず国語。
ここは苦手意識が強かったので、想定よりかなり良い結果でした。もちろん1回の模試で断定はできませんが、「国語は弱い」と思い込みすぎていた可能性があります。説明文や根拠を拾う力は、少しずつ形になってきているのかもしれません。
理科も77点で、こちらはおおむね予想通り。
やはり理科は、知識量そのものよりも、実験やグラフをどう読むかで点が動く教科だと改めて感じました。
社会は90点。
これは少し出来すぎです。問題との相性もあったと思いますが、少なくとも資料を読み取って考えるタイプの問題は得点源になり得ることが見えてきました。
そして一番衝撃だったのが、算数45点です。
得意科目のつもりでいたので、これはかなり低く感じました。
ただ、ここで大事なのは落ち込むことではなく、現実が見えたことです。
算数は「好き」と「模試で点が取れる」が一致しないことがあります。単元学習では手応えがあっても、試験形式になると整理不足や見落とし、途中式の雑さ、時間配分の甘さが一気に表面化します。
今回の結果は、まさにそこを映していたように思います。
この模試の精度は、これから上げていく
もちろん、今回の1回だけで模試の信ぴょう性を評価できるわけではありません。
家庭で作った模試ですし、母集団がある正式模試とは違います。偏差値換算もあくまで目安です。
それでも、中間目標の設定としては十分意味がありました。
なぜなら、
「なんとなく最近ゆるんでいる」
という感覚を、
「国語は想定より戦える」「算数は要立て直し」
という具体的な言葉に変えられたからです。
塾なし家庭では、この「見える化」がとても大きいと思います。
緩みは、気合いだけでは防げません。
数字や結果として現在地が見えてはじめて、親も子も次の一手を打てます。
これからの運用方針
今後は、この家庭内模試を2週間ごとに作成・実施していく予定です。
そして6月・11月の四谷大塚全国統一模試の結果と照らし合わせながら、少しずつ精度を上げていこうと考えています。
家庭模試だけで完結させるのではなく、外部模試を答え合わせの基準点にしていくイメージです。
この往復ができれば、「家庭学習だけだと現在地が分かりにくい」という弱点をかなり補えるはずです。
まとめ|塾なし家庭に必要なのは「やる気」より「仕組み」
今回あらためて感じたのは、塾なし家庭に必要なのは、根性論ではないということです。
「もっと気合いを入れよう」「YouTubeをやめよう」だけでは、長くは続きません。
大事なのは、中だるみしても戻ってこられる仕組みを作ること。
その意味で、家庭内模試はかなり有効でした。
塾には、仲間がいて、競争があって、テストがあって、自然に緊張感が生まれます。
塾なし家庭は、その全部を同じ形で持つことはできません。
でも、だからこそ逆に、わが家に合った仕組みを自分たちで設計することができます。
今回の模試で見えたのは、完璧な実力ではありません。
でも、確かに現在地は見えました。
そして何より、「なんとなく勉強する」状態から、「次に何を直すかが分かる」状態に一歩進めたのは大きかったです。
塾なし受検の最大の敵は、能力不足ではなく、緩み。
その緩みに対して、わが家はこれから模試という仕組みで向き合っていこうと思います。

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