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高熱をきっかけに、学習計画を“全部見直した”話
――GPTと一緒に整理した、教科別・優先順位の考え方
第16話では、インフルエンザが疑われる高熱により、
「一次学習を一度止める」という判断をしました。
もっとも、完全に止めたわけではありません。
ChatGPTを使い、負荷を抑えた形で学習を“緩やかに継続”することはできました。
ただ、この出来事をきっかけに、
そもそも今の学習計画は、本当に“点に直結する順番”になっているのか?
という疑問が生まれました。
小石川中等教育学校が求めているのは、
単なる知識量ではなく、適性検査で測られる力です。
そこで今回は、
現在進めている学習内容を、GPTと一緒に
**「教科別に優先順位付けする」**ことにしました。
- まずは社会から
- なぜ「日本史が薄く見える」のか
- ただし「SSHだから社会を捨てていい」は危険
- 小石川仕様・社会の優先順位
- 次は理科
- 理科の優先順位整理
- 続いて算数
- ① 超技巧的な計算 ← 例えば?
- 例1:分数・小数の“職人芸”計算12.5+13.75−17.5\frac{1}{2.5} + \frac{1}{3.75} – \frac{1}{7.5}2.51+3.751−7.51
- ② 数の性質の難問(職人芸) ← 例えば?
- 例1:余り・倍数の“合同式寄り”問題
- 例2:整数条件ゴリゴリ問題3x+5y=13x + 5y = 13x+5y=1
- ③ 図形の定理ゴリ押し難問 ← 例えば?
- 最後に国語
- ① 漢字の難問暗記 ← 例えば?
- ② 文法の細かい分類 ← 例えば?
- ③ 文学史知識 ← 例えば?
- まとめ:C領域の正体
- 判断に使える魔法の質問
- 第17話のまとめ
- 最後に(読者の方へ)
まずは社会から
日本史の優先度は、本当に下げていいのか?
令和5〜7年の適性検査、
さらに『都立小石川中等教育学校 2024年度版・10年分』を見返してみると、
小学校社会、とくに日本史の直接的な出題がほとんど見当たりません。
(見落としているだけかもしれませんが…)
小石川はSSH(スーパーサイエンススクール)を掲げています。
その点を考えると、日本史の暗記は少し優先度を下げてもよいのでは?
という疑問が浮かびました。
結論
日本史の「暗記」の優先度は下げてOK。
ただし、社会そのものを下げるのは危険。
この判断は、概ね正しいと整理できました。
なぜ「日本史が薄く見える」のか
小石川の適性検査は、
いわゆる私立中学受験のような
「年号・人物・用語を答えさせる」形式ではありません。
中心にあるのは、
- 資料(グラフ・表・文章)を読み取る
- 情報をもとに考える
- 根拠を示して表現する
という力です。
実際、令和7年度の出題方針でも、
適性Ⅱは「資料読解 → 思考判断 → 表現」が明示されています。
社会分野でも、
日本史の人物ではなく、
ごみ排出量の長期推移や社会の変化といった
「資料で読む社会」が主題になっています。
ただし「SSHだから社会を捨てていい」は危険
小石川はSSHを掲げていますが、
同時に「小石川教養主義」を公式に打ち出しています。
文理を分けず、
すべての教科を総合的に学ぶことが前提です。
また、都立中の選抜では
適性検査だけでなく、報告書(学校成績)も点数化されます。
社会を極端に落とすのは、
試験面でも実務面でもリスクがあります。
小石川仕様・社会の優先順位
優先度:高(点に直結)
- 資料読み(グラフ・表・地図・統計)
- 地理(地域差、産業、人口、環境、災害)
- 公民(税、予算、ルール、合意形成)
優先度:中(暗記より理解)
- 日本史の通史の骨格
- 「なぜ変わったか」を説明できる理解
- 生活・技術・人口・環境の変化を資料と結びつける
優先度を下げてよい
- 日本史の細かい用語暗記
- 一問一答の深掘り
👉 日本史は「薄く長く」。社会の資料読解は下げない。
次は理科
小学校理科は、全部くまなく必要?
結論から言うと、
理科を「全範囲・細部まで暗記」する必要はありません。
ただし、主要単元の枠組み+実験・資料読解は全範囲必須です。
小石川は「理科の知識テスト」ではありません。
毎年の適性Ⅱ・Ⅲでは、
- 観察・実験結果を読み
- 条件を整理し
- 考察を文章で説明する
力が問われています。
理科の優先順位整理
A:最優先
- 実験・観察の作法
(変えるもの/測るもの/そろえるもの) - データ読解(表・グラフ)
- 頻出題材
光・熱・音・電気
生物と環境
水・空気・状態変化
B:中優先(薄く広く)
- 天体(昼夜・月)
- 地学(地震・火山・流水)
- 人体(しくみの大枠)
C:優先度を下げてよい
- 星座名・鉱物名の大量暗記
- 生物・人体の細かい分類暗記
👉 知識の網羅より、「説明できる理科」を最優先。
続いて算数
難関私立向けの算数は必要か?
小石川目線では、
**難解な計算テクより「条件整理・関係づけ・説明」**が重要です。
優先度を下げてよい算数
- 超技巧的な計算
- 数の性質の難問(職人芸)
- 図形の定理ゴリ押し難問
① 超技巧的な計算 ← 例えば?
🔻 優先度を下げてよい具体例
例1:分数・小数の“職人芸”計算12.5+13.75−17.5\frac{1}{2.5} + \frac{1}{3.75} – \frac{1}{7.5}2.51+3.751−7.51
を分母を全部そろえて
一気に暗算テクで処理する系
👉 私立難関校では評価されますが、
👉 小石川では「何を比べたいのか」が見えない計算になりがち。
例2:途中式が異様に長くなる計算勝負
- 分数×分数×分数×分数
- 途中で約分ポイントを見抜かないと詰むタイプ
👉 小石川では
- 計算過程の美しさ
- 処理スピード
は 直接点になりにくい。
例3:暗記前提のショートカット
- 「この形が出たらこう変形」
- 「この数字が来たら即これ」
👉 初見で再現できない
👉 説明不能
→ 適性検査と相性が悪い
✅ 小石川で必要な計算のライン
- 四則計算は正確に
- 分数・小数の基本変換は即できる
- でも
「計算で圧倒する」必要はない
② 数の性質の難問(職人芸) ← 例えば?
ここ、誤解されやすいですが
数の性質そのものは重要です。
ただし「深さ」が違います。
🔻 優先度を下げてよい具体例
例1:余り・倍数の“合同式寄り”問題
「ある数を7で割ると3余り、
11で割ると5余る。
この数の最小値を求めよ」
👉 これは
- 条件処理が重い
- 式の整理が主
👉 説明文に落としにくい
例2:整数条件ゴリゴリ問題3x+5y=13x + 5y = 13x+5y=1
を自然数条件で解け、など
ディオファントス方程式的なもの
👉 私立算数では王道
👉 小石川では
「そこまでの整数操作」を要求しない
例3:「規則性」に見せかけた受験算数職人芸
- 規則はあるが
- 表を書かず
- 式変形とひらめきで解かせる問題
👉 小石川は
**「表にして説明する力」**を見たい
→ ブラックボックス解法は評価されにくい
✅ 小石川で必要な数の性質
- 約数・倍数の意味
- 余りの考え方
- 規則を「言葉で説明」できる
👉 難問の深追いは不要
③ 図形の定理ゴリ押し難問 ← 例えば?
ここはかなり明確に線を引けます。
🔻 優先度を下げてよい具体例
例1:円の角度追い地獄
- 補助線を3本以上引く
- 「この角=この角」に気づかないと詰む
優先度を下げてはいけない算数
- 割合・比・速さ
- 場合の数・規則性
- 面積・体積・グラフ・文章題
👉 「説明できる標準〜応用」までが最重要。
最後に国語
国語は全部大事?それとも順番がある?
結論は明確です。
最重要は
「説明文(論理)×資料統合×根拠付き記述」。
A:最優先
- 説明文・論説文の論理読解
- 複数資料の統合
- 短記述(結論→根拠→言い換え)
B:重要
- 要約
- 語彙(抽象語・言い換え)
- 作文(型を使って安定)
C:優先度を下げられる
- 漢字の難問暗記
- 文法の細かい分類
- 文学史知識
国語:C「優先度を下げられる」具体例
① 漢字の難問暗記 ← 例えば?
🔻 優先度を下げてよい具体例
例1:意味も使い道も限定的な難漢字
- 顰蹙(ひんしゅく)
- 蹂躙(じゅうりん)
- 慇懃(いんぎん)
- 斟酌(しんしゃく)
👉
- 出れば難しい
- でも 適性検査では「知らなくても文脈で処理できる」
- 正答しても得点差がつきにくい
例2:四字熟語の“難問コレクション”
- 揣摩臆測
- 会者定離
- 一衣帯水(※意味まで厳密に、など)
👉 私立国語では出やすい
👉 小石川では
「知っているかどうか」で選別する出題はしにくい
例3:書けなくても減点されにくい漢字
- 読めればOKだが
- 書かせると事故りやすいもの
👉 適性検査Ⅰは
記述中心で、漢字単体の配点が低い
→ 難字で時間を使うのは非効率
✅ 小石川で“落とせない”漢字ライン
- 6年配当の基本漢字
- 同音異義語の使い分け(制度/精度 など)
- 文脈理解に直結する語
👉 「知らないと読めない」漢字だけ死守
② 文法の細かい分類 ← 例えば?
🔻 優先度を下げてよい具体例
例1:品詞の詳細分類を暗記する系
- 自立語/付属語
- 活用語/非活用語
- 形容動詞の活用形をすべて言える
👉
- 中学文法の入口としては大事
- でも 適性検査では直接点にならない
例2:「これは何語?」クイズ
- 「しかし」は接続詞?
- 「そして」は?
- 「〜らしい」は助動詞?
👉 問われるとしても
名称ではなく“働き”
→ ラベル暗記は優先度低
例3:文法用語で殴る問題
- 連体修飾語がどこか
- 補語・述語の分類
👉 小石川は
**「文章が正しく読めているか」**を見たい
→ 用語知識そのものは目的ではない
✅ 小石川で必要な文法の最低ライン
- 主語と述語が対応しているか
- 係り受けが破綻していないか
- 指示語が何を指すか
👉 “理解のための文法”だけで十分
③ 文学史知識 ← 例えば?
🔻 優先度を下げてよい具体例
例1:作者と作品の丸暗記
- 夏目漱石=『坊っちゃん』
- 宮沢賢治=『銀河鉄道の夜』
- 森鴎外=『高瀬舟』
👉 中学受験国語では王道
👉 適性検査ではほぼ出ない
例2:時代・流派の暗記
- 明治文学・大正文学
- 自然主義・ロマン主義
👉 知識としては教養
👉 でも
「知っている前提」での設問は作りにくい
例3:作者の人物像・背景知識
- この作家はこういう思想
- この時代背景が〜
👉 小石川は
文章内で完結する読解を重視
→ 外知識は使わせない構造になりやすい
✅ 小石川で必要な文学的力
- 登場人物の心情変化
- 表現(比喩・言い換え)の理解
- 文中の言葉だけで解釈する力
👉 作者を知らなくても解ける力が本命
まとめ:C領域の正体
| 分野 | 下げてよい理由 |
|---|---|
| 漢字難問 | 知識差を作りにくい |
| 文法暗記 | 名称より理解が目的 |
| 文学史 | 外知識を使わせない試験設計 |
判断に使える魔法の質問
「それを知らないと、本文が読めないか?」
- YES → A or B
- NO → C(深追い不要)
第17話のまとめ
高熱という予想外の出来事がきっかけでしたが、
結果として、
「全部やる」から
「点に直結する順番でやる」
という視点に切り替えることができました。
最後に(読者の方へ)
同じように、塾なしで試行錯誤しているご家庭の参考になれば嬉しいです。
これからも、親子で楽しみながら続けていきます。
次回予告
👉第17話 ChatGPTと一緒に計画内容の見直し
次回は、
実際に使っているテキストのチャプター別に、どこを優先し、どこを後回しにしたか
を具体的に整理していく予定です。
▶ 関連リンク
- 【2026年版】教材マップ・年間計画はこちら(https://koishikawa-juken.com/?p=288)
- ChatGPTの家庭学習テンプレート(https://koishikawa-juken.com/?p=301)

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