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受験シーズンのさなか、突然の発熱と学年閉鎖。
「勉強は止めるべきか、それとも続けるべきか」――多くの家庭が一度は悩むテーマだと思います。
我が家でも同じ状況に直面しました。
本記事では、ChatGPTに相談して見えてきた“病気モード学習”と、発熱を体内ゲームとして捉える発想を、実体験ベースで紹介します。
受験シーズンと我が家の現在地
テレビやニュース、YouTubeを見ていると、「共通テスト」「中学受験」「合格発表」といった言葉が毎日のように流れてきます。
我が家の受験は来年ですが、この時期になると、どうしても今年受験を迎えるご家庭の状況を自分ごとのように感じてしまいます。
「今、どんな気持ちで過ごしているのだろう」
「体調管理は大丈夫だろうか」
「ここまで積み上げてきた努力を、当日きちんと出し切れるだろうか」
そうしたことを考えるたびに、受験は学力だけでなく、生活や体調、気持ちのコントロールまで含めた“総合戦”なのだと実感します。
来年が本番とはいえ、受験シーズンの空気を完全に他人事として切り離すことはできません。
むしろ、今のうちからこの空気感を知っておくこと、そして「何が起き得るのか」を想像しておくこと自体が、来年に向けた準備なのだと思っています。
来年受験でも「今年の空気」を自分ごとで感じる
長男自身も、今年の受験シーズンを強く意識しています。
塾の話、学校の友達の話、YouTubeで流れてくる受験関連の動画――
情報が多い分、「今の自分はこのままでいいのか」という感情が生まれやすい時期でもあります。
親としては、過度に焦らせたくはありません。
一方で、まったく現実を見せないのも違う。
そのバランスをどう取るかは、正解があるようで、実は家庭ごとに違うのだと思います。
我が家では、「来年だからまだ大丈夫」と切り離すのではなく、
今年の空気を感じつつも、今やるべきことに集中するというスタンスを取るようにしています。
だからこそ、学習計画も「詰め込み」ではなく、
長く続けられること、止まっても戻れることを重視して設計してきました。
ChatGPTと作った年間計画・週間スケジュールの話
こうした考え方を形にするために活用しているのが、ChatGPTです。
学習内容そのものだけでなく、
- どの時期に何を重視するか
- 1週間をどう回すか
- 余白やバッファをどこに置くか
といった「設計」の部分を、一緒に言語化してきました。
特に意識したのは、計画を完璧に守ることよりも、回し続けられることです。
毎日の学習量は決して少なくありませんが、あらかじめ余裕を持たせることで、
- 体調が悪い日
- 学校行事が重なる週
- 集中力が落ちている時期
にも、破綻しない構造を目指しました。
週間スケジュールについては、以前の記事で紹介していますが、
今回はピアノの扱いなどを一部見直し、より「現実的に回る形」へと微調整しています。
そして、そのスケジュールをいよいよ本格的に回し始めた――
まさにそのタイミングで起きたのが、今回の発熱と学年閉鎖でした。
発熱と学年閉鎖、まず選んだ「止める」という判断
受験期に体調を崩すことは珍しくない
学年閉鎖の知らせが届いた頃、長男の体調は徐々に悪化していきました。
最初は少しのだるさだったものが、次第に発熱へ。
学校でもインフルエンザB型が広がっており、「いよいよ来たか」という気持ちが正直なところでした。
受験期に体調を崩すこと自体は、決して珍しいことではありません。
むしろ、多くの家庭が一度は経験する出来事だと思います。
ただ、それが「計画を回し始めた直後」に起きたことで、精神的なダメージは思っていた以上に大きいものでした。
「ここで止めてしまっていいのだろうか」
「この数日が、あとで響くのではないか」
そんな不安が頭をよぎります。
「一旦すべて止める」が王道だと考えた理由
それでも、まず最初に選んだのは、一旦すべてを止めるという判断でした。
理由は単純で、体調が万全でない状態で続けても、学習効率は上がらず、回復も遅れるからです。
無理をすれば「やった感」は残ります。
しかし、内容は頭に残らず、結果として翌日以降に大きな負担を残してしまう。
これまでの経験からも、それははっきりしていました。
病院を受診し、薬を処方してもらい、まずは布団に入る。
受験を意識しているからこそ、ここは王道の対応を取るべきだと、親として判断しました。
「いまは治すことが最優先」
「勉強は、元気になってから戻せばいい」
そう言い聞かせながらも、心のどこかで、
「本人はどう感じているだろうか」という思いが残っていたのも事実です。
それでも「何か積み上げたい」と思った理由
本人の焦りとモチベーションの正体
病院から戻り、布団に入った長男は、しばらく静かに休んでいました。
体調は明らかに万全ではなく、無理はさせたくない――そう思っていた矢先、ぽつりとこんな言葉が出ました。
「勉強は、続けたい」
決して長時間やりたいという意味ではありません。
ただ、「何もできなかった一日」にしたくない、という気持ちだったのだと思います。
受験を強く意識するようになると、
一日一日の重みが、本人の中で大きくなっていきます。
特に今の時期は、周囲から入ってくる情報量も多く、
「止まる=遅れる」という感覚に陥りやすい時期でもあります。
この言葉を聞いたとき、
単なる焦りだけではなく、これまで積み上げてきた習慣が、本人の中に根づいていることも感じました。
YouTubeや受験情報が与える影響
もうひとつ、無視できない要素があります。
それは、YouTubeやネットを通じて流れ込んでくる受験関連の情報です。
共通テスト、中学受験、合格発表。
動画のタイトルやサムネイルだけでも、強いメッセージが目に入ってきます。
「今この瞬間も、誰かが頑張っている」
そんな空気が、知らず知らずのうちにプレッシャーになることもあります。
もちろん、情報そのものが悪いわけではありません。
モチベーションにつながる側面もあります。
ただ、体調が万全でないときほど、その影響は大きくなりがちです。
だからこそ、「完全に遮断する」のではなく、
本人の気持ちを否定せず、どう受け止めるかが大切だと感じました。
このとき、
「無理に続けるか」「完全に止めるか」
という二択ではなく、
別の選択肢が必要だと、はっきり意識するようになりました。
ChatGPTが提案した“病気モード学習”とは
まずは「回復最優先」という大前提
長男の「勉強は続けたい」という言葉を受けて、
私たちはすぐにChatGPTに状況を伝えました。
・発熱していること
・学校は学年閉鎖になっていること
・本人は少しでも前に進みたい気持ちがあること
返ってきた答えは、やはりとてもシンプルでした。
「まずは体調の回復が最優先です」
無理に勉強を続けることは、回復を遅らせる可能性がある。
集中力も落ち、結果的に効率も悪い。
ここまでは、親としても納得できる内容でした。
ただ、その上で続いた言葉が印象的でした。
それでも今日という日に何か残すなら
ChatGPTはこう続けました。
「それでも、“今日という日”に何かを積み上げたいのであれば、
負荷を極限まで下げた形で学びを残すことはできます」
つまり、
“通常モードの学習”を続けるのではなく、
“病気モード”に切り替えるという発想です。
・時間は短く
・書かない
・考えすぎない
・最後に一問だけ口で答える
この条件を守ることで、
体への負担を最小限にしながら、
「学びを完全にゼロにしない」ことが可能になる、という考え方でした。
この提案は、
「無理に続ける」ことと
「完全に止める」ことの間に、
ちょうどよい第三の選択肢を用意してくれたように感じました。
そしてこのあと、
体調別・科目別に、
具体的な“病気モード学習”のメニューが示されていきます。
高熱でもやりやすい科目ランキング
発熱中でも「完全に何もしない」のではなく、
負荷を下げて“続けられる形”を選ぶことがポイントになります。
ChatGPTが提案してくれたのは、以下のような優先順位でした。
第1位:社会(耳と目で入る・理解中心)
社会は、暗記量よりも「流れ」や「因果関係」を理解する科目です。
そのため、短い動画を1本見るだけでも学びが成立しやすく、
高熱でも比較的取り組みやすいという特徴があります。
やり方はとてもシンプルで、
- 短い動画を1本だけ見る
- 最後に「なぜそうなる?」を1問だけ口で答える
書かなくてもよく、「聞いて・考えて・言う」だけ。
これだけで、学びの感覚は十分に保てました。
第2位:国語(聞くだけ要約で適性Ⅰにつながる)
国語は「解く」よりも「まとめる」。
特に説明文や物語を聞いて、
一言で要約する練習は、適性検査Ⅰにも直結します。
発熱中は、
- 昔話や説明系の話を聞く
- 「一言でいうと?」だけ答える
30秒で終わるこの作業でも、
思考を止めずに済む感覚がありました。
第3位:理科(動画+考察で適性Ⅲに直結)
理科は動画との相性が非常に良く、
特に人体・生物・実験系は、
体調が悪くても「見て理解する」ことができます。
さらに今回は、
自分の体調そのものを理科の題材にすることで、
適性検査Ⅲにつながる「説明」の練習にもなりました。
第4位:算数(書かない暗算・説明だけ)
算数は、正直いちばん負荷が高い科目です。
そのため、紙に書く計算は一切しません。
代わりに、
- 割合の感覚
- 概算
- 頭の中だけの比較
など、「考えるだけ」で終わる内容に限定しました。
体調別おすすめ学習メニュー
「今日はどれくらいできそうか」を基準に、
体調別に分けて考えるのがポイントです。
高熱でつらい日(0〜10分で十分)
- 社会 or 理科の動画を1本
- 最後に一問だけ口で答える
これだけでOKです。
無理に時間を伸ばす必要はありません。
少し楽な日(10〜25分)
- 動画は2本まで(社会+理科)
- 国語:20秒要約
- 算数:暗算1分
「今日は少しできた」という感覚を残すのが目的です。
回復期(30〜45分・段階復帰)
いきなり通常スケジュールには戻さず、
- 読むだけ
- 直しだけ
- 半分だけ
といった形で、徐々に戻していきます。
発熱を「理科の学び」に変えるという発想
今回とても印象的だったのが、
発熱そのものを理科の教材にするという考え方でした。
なぜ熱は出るのか?(発熱=体の作戦)
発熱は、体の故障ではありません。
ウイルスと戦うための、体の「作戦」です。
- ウイルスが増えにくくなる
- 免疫の働きが活発になる
- 体を休ませるサインになる
つまり、
熱は「敵を弱らせ、味方を強くし、休ませる」ための仕組みです。
体の中で起きている免疫の流れ
体の中では、
- ウイルスの侵入
- 白血球による初動対応
- 抗体の生成
- 回復
という流れが起きています。
これを知るだけで、「いま何をすべきか」が自然と見えてきます。
体内ゲーム『ウイルス討伐RPG』で理解する免疫
発熱はバグではなく「必殺バフ」
さらに、この仕組みをゲーム風に説明してみました。
水分・食事・睡眠は回復アイテム
- 水分=ポーション
- 炭水化物=MP回復
- たんぱく質=修理素材
ゲームに置き換えることで、
回復行動の意味がとても分かりやすくなりました。
いま体が戦っているというイメージ
「いま体の中で戦闘が起きている」
そうイメージできるだけで、
寝ること・休むことに納得感が生まれます。
病気のときの「最適戦略」は無理をしないこと
最後に強く感じたのは、
病気のときほど“戦略”が大事だということです。
水分・エネルギー・修理素材の優先順位
- 最優先:水分
- 次に:消化の良い炭水化物
- 回復期:たんぱく質
この順番を意識するだけで、回復は大きく変わります。
親ができる関わりは30秒で十分
親ができることは、長時間の声かけではなく、
「今のまとめ、いいね」
「もう一つ言える?」
この一言だけ。
それだけで、学びはしっかりつながります。
今回の経験から学んだこと
発熱と学年閉鎖は、学習計画を進めるうえで完全に想定外の出来事でした。
特に受験シーズンという時期に重なると、「遅れてしまうのではないか」「この数日が致命的になるのではないか」と、不安になりがちです。
「止まらない」より「戻れる」計画
しかし今回、ChatGPTに相談しながら試行錯誤する中で、ひとつはっきりしたことがあります。
それは、学習は「止まらないこと」よりも、「戻れること」の方がずっと大切だということです。
体調が悪いときに無理をしても、集中力は続かず、回復も遅れます。
一方で、動画を1本見る、口で一問だけ答えるといった“軽い学び”でも、
「今日も学びの火は消えていない」という感覚はしっかり残りました。
体調不良も学びに変えられるという気づき
また、発熱そのものを理科の学びに変えたり、体の中で起きていることをゲーム風に捉えたりすることで、
「休むこと=サボること」ではなく、**「回復という最適戦略」**だと、本人が納得できたのも大きな収穫です。
受験勉強は、計画通りに進まないことの連続です。
だからこそ、止まったときの対処法を知っていること、
そして再開できる設計を持っていることが、長い受験生活では何よりの強みになるのだと思います。
今回の経験は、学習量を積み上げた話ではありません。
けれど、これから先も必ず役に立つ「考え方」と「戻り方」を、親子で共有できた時間でした。
最後に(読者の方へ)
同じように、塾なしで試行錯誤しているご家庭の参考になれば嬉しいです。
これからも、親子で楽しみながら続けていきます。
次回予告
👉第17話 ChatGPTと一緒に計画内容の見直しhttps://koishikawa-juken.com/?p=703
▶ 関連リンク
- 【2026年版】教材マップ・年間計画はこちら(https://koishikawa-juken.com/?p=288)
- ChatGPTの家庭学習テンプレート(https://koishikawa-juken.com/?p=301)

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