前回の記事はこちら
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前回の記事では、ChatGPTと一緒に小石川の適性検査(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)の過去問を読み込み、
「毎年同じではないけれど、骨格としては安定している“型”がある」ことを整理しました。
そして今回は、受験シーズンの話題(共通テストなど)が増える中で、長男からこんな要望が出ました。
「腕試ししたいから、模試を受けたい」
そこで、前回整理した“型”をもとに、出題範囲を「小学校5年生まで」に限定し、
小石川の適性検査スタイルの模擬テスト(模試)をChatGPTに作ってもらったので、
その作り方・運用方法・親子の気づきをまとめます。
ChatGPTで模試を作る「一番のメリット」
いわゆる市販の模試や公開模試は、もちろん価値があります。
ただ、家庭学習だとこういう悩みも出がちです。
- 範囲が広すぎて、今の段階だと「解けない」より「空欄」が増える
- 難度が合わず、振り返りが雑になりやすい
- 受けるたびにコストも時間もかかる
ChatGPTで作る“ハンドメイド模試”の良さはシンプルで、
「今の子どものレベルに合わせて、測りたい力だけを狙って作れる」
という点です。
まずChatGPTと確認したこと:模試づくりは「本質の分解」から
模試を作る前に、ChatGPTとは次の3点を確認して進めました。
① 出題の「本質」を分解する
- 何を読ませたい問題か
- 何を考えさせたい問題か
- どの力(読解/資料整理/論理/計算/表現)を測っているか
② 小学校5年生までの学習内容に“完全置き換え”する
- 中学内容・難しすぎる数値・高度な語句は使わない
- 小5で習う算数・国語・理科・社会だけで解ける設計にする
③ 小石川型「模擬適性検査」を3本セットで作る
- 🟦 模擬 適性検査Ⅰ(国語・読解・記述)
- 🟩 模擬 適性検査Ⅱ(算数・資料活用)
- 🟨 模擬 適性検査Ⅲ(総合・探究)
まずはここが重要:レベルをA/B/Cで決める
ChatGPTには、模試の難度を最初に指定しました。
- A:かなり易しめ(導入用)
- B:本番7〜8割レベル(メイン)
- C:やや難しめ(チャレンジ)
我が家が選んだのは C(やや難) です。
理由は、小石川の適性検査がそもそも
「正解したかどうか」よりも、どう考えたか・どう説明したかを見ている試験だからです。
最初に“思考量が多い問題”に触れておくと、
- 考え切る姿勢
- 条件整理の癖
- 説明の型
が一気に立ち上がります。
(このあたりの「小石川の型」自体は、前回記事で整理しました)
ChatGPTに投げた依頼(テンプレ)
ここは、塾なし家庭でも再現できるように、テンプレとして残します。
【ChatGPTへの依頼テンプレ】
あなたは都立中高一貫校(小石川)型の適性検査を作る作問者です。
出題範囲は「小学校5年生まで」で、中学内容は使わないでください。
レベルはC(やや難・チャレンジ)で、計算の難しさではなく「条件整理・理由説明・資料の使い方」が難しい問題にしてください。
①適性検査Ⅰ(30分)②適性検査Ⅱ(35分)③適性検査Ⅲ(30分)を作ってください。
解答用紙も別に作ってください(記述欄・字数欄・見直し欄を含む)。
今回作成した模擬テストの構成(第1回/Cレベル)
- 適性検査Ⅰ:30分(国語・読解・記述)
- 適性検査Ⅱ:35分(算数・資料活用)
- 適性検査Ⅲ:30分(総合・探究)
共通ルール
- 小5までで解ける
- ただし情報量は多め
- 記述は「理由必須」
- 正解が1つに決まらない設問も入れる(筋道を評価)
(抜粋)実際に作成した問題の例
🟦 模擬 適性検査Ⅰ(国語・記述)
- 説明文(小5語彙)
- 設問:理由説明/まとめ(要約)/自分の経験を結びつけて書く
- 字数指定あり
適性検査Ⅰ(国語)
次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
ある学校で、植物の成長を観察する学習を行いました。ある児童は、毎日同じ時間に水をあげ、
葉の数や高さをノートに書き続けました。しかし、すぐに目に見える変化はありませんでした。
それでも、その児童は観察をやめず、小さな変化を見つけようとしました。しばらくして、その
ノートには、植物が成長するだけでなく、季節や天気との関係についての気づきが書かれるよう
になりました。
この学習を通して、その児童は「すぐに答えが出なくても、考え続けることに意味がある」と感
じました。
【問1】文章から分かる、その児童の考え方をまとめなさい。
【問2】その考え方が、どのような行動につながっているかを書きなさい。
【問3】あなた自身の経験を一つあげ、文章の内容と結びつけて、『考え続けることの大切さ』に
ついて220~260字で書きなさい。
🟩 適性Ⅱ(算数・資料活用)
*令和7年は特に「教科横断」が明確です。 展開図・立体 → 小5算数そのもの
適性検査Ⅱ(算数・資料活用)
次の資料をもとに、問いに答えなさい。
ある町では、5年間のごみの量と人口の変化を調べました。調査の結果、人口はほとんど変わらな
いのに、ごみの量だけが増えていることが分かりました。
【問1】考えられる理由を2つあげなさい。
【問2】ごみの量を減らすために、町としてできる工夫を一つ考え、理由とともに書きなさい。
【問3】次の条件を整理して答えなさい。
Aさん、Bさん、Cさんの3人がそれぞれ1つずつプレゼントをもらいます。Aさんは赤いプレゼント
がほしい。Bさんは赤と青はほしくない。Cさんは青がほしい。
3人が全員ちがう色のプレゼントをもらうとき、それぞれ何色をもらいますか。
🟨 模擬 適性検査Ⅲ(総合・探究)
- 実験テーマ(条件整理→判断→説明)
- 「正解が1つではないが、筋道が通っているか」を評価
適性検査Ⅲ(総合・探究)
次の実験について考えなさい。
同じ大きさのシャボン玉を作ろうとして、次の3つの条件を変えて実験しました。
① シャボン液の量 ② ストローの太さ ③ 息をふく強さ
【問1】結果に一番えいきょうを与えそうな条件を1つ選び、その理由を書きなさい。
【問2】えらんだ条件を確かめるために、どのような実験をすればよいか書きなさい。
【問3】この実験から分かることを、日常生活の例と結びつけて100~150字で説明しなさい。
親子で最初に引っかかったポイント:「資料が無い…これって欠けてない?」
模試を解いていて、親子で最初に疑問に思ったのがこれでした。
「適性検査Ⅱって、資料を読み解く問題が多いよね?
この問題、資料が抜けているのでは?」
そこでそのままChatGPTに聞いてみたところ、返ってきた回答が(要約すると)とても本質的でした。
ChatGPTの回答(要点)
- 今回は資料を“あえて付けていない”設計
- 小石川の適性検査Ⅱの本質は、
「グラフが読めるか」より “与えられた情報から何が言えるか” - 本番では
「資料→読み取れる事実整理→なぜ?→提案」
となるが、今回は “読み取り後”の思考部分を切り出して鍛える狙い - 小5段階で資料を付けると、
写す/数字探し/計算に引っ張られて「考える前の作業」で止まりがち
→ Cレベルではそこを避けている
正直、このやり取りを見て
「家庭教師を超えてる…」
と感じた瞬間でした。
この模試の使い方:答え合わせより「設計図」として使う
ここが一番大事です。
この模試は「点数を付けて終わり」ではなく、小石川型の力を親子で共有する設計図として使います。
採点の基本姿勢
- ❌ 正解/不正解だけを見る
- ⭕ 条件と矛盾していないか、理由が筋道立っているかを見る
3つの見どころ
🟦 適性Ⅰ(国語)
- 「文章理解 → 行動 → 自分の経験」につながっているか
- 字数よりも 理由が弱い答案が減点になりやすい
🟩 適性Ⅱ(算数・資料)
- 計算力ではなく 条件整理と説明
- 理由が2つあると強い(構造で語れているか)
🟨 適性Ⅲ(探究)
- 「他を同じにして、1つだけ変える」
=実験の公平さが書けているか - 図や短い具体例が入ると伝わりやすい
テスト結果から見えたこと(結論)
今回の答案を見て、我が家の結論はこうでした。
- 思考力:十分ある(小石川向き)
- 表現力:未完成(ここが伸びれば一気に化ける)
- 字のきれいさ:課題はあるが、致命的ではない(「読める」「区切れる」が最優先)
つまり、
「考えは合格圏、書き方が未完成」
という状態です。
これは裏を返すと、伸びしろが一番大きい段階でもあります。
次にやること:模試の“反省”を学習計画に落とし込む
模試で見えた課題は、そのまま今の学習計画の改善に直結します。
- 国語:
「こと」ではなく「考え方」まで書く
1文40字前後/1段落1主張 - 適性Ⅱ:
条件を最後まで使い切って「だから〇〇」と言い切る - 適性Ⅲ:
「他を同じにして、1つだけ変える」を反射で書けるようにする
このあたりは、次回以降の記事で
**「ChatGPTで答案をどう直すか」**まで含めて紹介する予定です。
まとめ:塾なしでも“腕試し”は作れる。むしろ精度が上がる
今回の結論です。
- 小石川の適性検査は「知識暗記」より
資料・条件・理由・表現 - だから模試も、子どもの段階に合わせて
**小5までの範囲で“本質だけ寄せる”**と効果が出やすい - ChatGPTを使うと、模試作り・採点観点・振り返りまで一気通貫で回る
「塾に行かない=情報不足」ではなく、
必要な力を分解して鍛える設計ができれば、家庭でも十分戦える。
今回の模試作成は、その手応えがあった出来事でした。
最後に(読者の方へ)
同じように、塾なしで試行錯誤しているご家庭の参考になれば嬉しいです。
これからも、親子で楽しみながら続けていきます。
次回予告
👉第16話 発熱でも勉強はできる?https://koishikawa-juken.com/?p=646
受験シーズンのさなかに起きた、発熱と学年閉鎖。
学習を一度「止める」判断をしたうえで、ChatGPTと相談しながら見えてきたのは、体調に合わせて学び方を切り替える“病気モード学習”という考え方でした。
発熱を理科の学びに変え、体内の免疫の働きをゲーム風に捉えることで、無理をせず学びをつなげた実体験を記録しています。
▶ 関連リンク
- 【2026年版】教材マップ・年間計画はこちら(https://koishikawa-juken.com/?p=288)
- ChatGPTの家庭学習テンプレート(https://koishikawa-juken.com/?p=301)


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